残していく

「残していく」。  

とても大事なことですが、意外と疎かにしている人がいると思います。  

ぼくもそのひとりでした。  

  

学者は、論文の数で評価されます。

ビジネスパーソンは、独自のメソッドや講座の数で評価されます。  

それ以外にも、本を書いていたり、セッションの数だったり、レシピの数だったり、それまで積み上げてきたことが評価されます。  

 

ぼくは40歳を迎えるときに、過去にいろいろな経験をしてきたけれどもそれを証明するものがありませんでした。  

口頭で、

「いろいろやってきたんですけど、」

のようなことしか言えませんでした。  

そして、それを言えば言うほど嘘っぽくなり、つまらない思いをしてきました。

一生懸命やってはきたものの、ほとんど見える形に残してこなかったので、振り返ったときに、なにもしてこなかったんじゃないかと自分でも思うようになり、 空虚で寂しかったのを覚えています。  

ちゃんと「。」をつけてこなかったということは、やりきってこなかったとも言えるので、中途半端であったことを自分では気づいていたのだと思います。  

なので、その年にセミリタイアしたとき、その十分な時間を使って、これまでやってきたことをカタチにしていこうと残すことをはじめました。  

メソッド化するにはまだ知識が甘いところなどは、それを埋めるための学びを 新たにはじめました。  

論理的に伝えられるよう整理していきました。  

そうすることによって、同時に自信もついてきました。  

過去の自分の実績を目で見える形にすることは、とても大事なことです。自分の価値でもあります。  

世の中に役立つ存在として生きた証を周囲、もしくは後世の人に残せることになります。とても素晴らしいことです。  

先日、新しいセミナーをやってみて、改めて僕にしか伝えられないことがあるということを確認しました。  

ぼくがそれをちゃんと伝えていかないと、これからの人たちが足踏みしてしまうことになる、と。  

ひいては、新しく生まれた「協会」という文化がなくなってしまうかもしれない、と。  

「残す」という意味考え、協会についての新しいコンテンツをつくることにしました。  

  

シュテルン
吉岡岳彦

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